静岡県森町「オレンジカフェ」参加レポート

0

    静岡県の西部、人口1万8千人ほどの自治体・森町では、

    今年の7月に初めての認知症カフェが開催されました。

    第2回目となる今回は、グループホームたんより、小規模多機能ホームよろず庵、

    森町地域包括支援センターに、県立遠江総合高校が加わった合同開催となりました。

     

     

    高校生たちは2学期に入ってから施設側とも入念に準備を重ね、当日に臨みました。

    グループホームや地域包括支援センターとは何かということも勉強したそうです。

    なおチラシや、掲示物、キャラクターデザイン、

    それを配したしおりやコースターなども彼らが作りました。

    当日参加7名のほかにも、たくさんのクラスメイトが関わっているそうで、

    クッキーを焼いたのはライフデザイン系列の生徒さんたちだとか。

    どれもよく考えられ、丁寧に作られていました。

     

     

    13時にカフェがスタートすると、徐々にお客さんが来場し始め、

    あっという間に席が埋まりました。

    天候が良くないこともあり、集客が不安とおっしゃっていた

    グループホームたんよりの鈴木さんも一安心といった表情。

    各テーブルに着いた高校生たちは忙しそうにお茶を入れていました。

     

    そういえば後で気がつきましたが、飲み物は緑茶のみでした。

    「なににしますか?」などなく、緑茶一択。

    全国のカフェを巡ってきましたが、緑茶一択は初体験です。

    さすが、静岡っ!

     

     

    健康寿命が長い静岡県の秘密は緑茶の消費量にあるとも言われます。

    この手の話は地場産業のマーケティングもあるので話半分が常なのですが、

    今回となりに座られた女性が90歳というにはあまりに若々しく、

    驚きとともに緑茶のパワーを思い知りました。

    自分もコーヒー党から転向しようかと本気で考えています。

     

     

    カフェは最初から最後まで、茶話会スタイルで進行します。

    アクティビティはありませんが各テーブルごとに話に花が咲いていました。

    町内会長さんや民生委員さん、地元ボランティア団体の方々がいらしていたので、

    地域にも理解が広がっているようです。

     

     

    特筆すべきは振り込め詐欺対策の啓発活動のために袋井警察署の方々が来ていたこと。

    認知症カフェで警察関係者にお会いすることはまだかなりのレアケースです。

    しかし防犯や「徘徊」対策の観点からも連携していきたい部門であるのは間違いありません。

     

     

    高校生のみなさんに感想を聞くと

    「認知症の人とそうでない人の違いが一見してわかりません。

    『認知症』のイメージが変わりました」とのこと。

    そうそう、そこを感じてもらうのがこの取り組みの意義深さなのです。

     

    小さな町の、まだ手探りの段階とおっしゃる謙虚な認知症カフェ。

    学園祭のように楽しく、だれでも参加しやすい取り組みでした。

    次回以降はまだ未定とのことですが、ぜひ続けていっていただけることを期待します。

     

    なお会場となったグループホームたんよりの「たんより」とは、

    地元の古い言葉で「老後を穏やかに全うする」という意味だそうです。

    あたたかい響きの言葉ですね。

     

     

    「オレンジカフェ」

    開催場所:森町草ヶ谷212-1 グループホームたんより

    開催日時:2017年10月25日、13時から15時

    参加費:無料

    連絡先:0538-84-0133(グループホームたんより)

     

     

    このチラシも高校2年生の作品だそうです。

    見やすく情報が整理されていて大変上手。

     

    AD3



    ブログ内検索

    AD1

    selected entries

    categories

    archives

    links

    profile

    others

    mobile

    qrcode

    powered

    無料ブログ作成サービス JUGEM

    AD2