四日市市「メモリーカフェ日永」参加レポート

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    会場について

    メモリーカフェ日永(ひなが)は三菱ガス化学株式会社が所有する研修施設を会場とします。地上2階建ての堅牢な建物で、ロビー、ホール、会議室、宴会場、麻雀室など大小さまざまな部屋が複数あり、いくつもの取り組みを同時進行することができます。1 階の主なエリアには大きな段差はなく、車椅子用のトイレも備わっています。 
     
    参加者について

    参加者はほとんどが四日市市三泗地域の認知症疾患医療センター・三原クリニックの外来患者とその家族です。そのため町内と言うよりも広い範囲から参加者があります。きめ細やかなケアを行うため、毎回15組の予約制でやってきましたが、最近は希望者多数により参加者を増やしており、2019年1月のカフェでは過去最大の18組だったそうです。 
     
    スタッフについて

    メモリーカフェ日永には、さまざまな人たちがシビックプライドを持って関わっています。まずは三原貴照院長をはじめとする三原クリニックと地域の医療・介護専門職のみなさん。さらに地元で活動する2つのNPO団体。さらに地域ボランティアのみなさん(民生委員経験者含む)です。このような協力体制の広がりには、三原クリニックが子育て支援センター運営などを通じて長年にわたり地域との関係を密にしてきたことが背景にあるようです。地域の人々は先代院長の三原武彦氏(貴照氏のお父様)のことを、親しみを込めて「大先生(おおせんせい)」と呼んでいます。 
     
    交通について

    四日市あすなろう鉄道「南日永」駅から徒歩6分ほど。近鉄四日市駅からはバス路線もあります。ただしほとんどの参加者、スタ ッフは自家用車で来ているようです。なお会場には50台分はあると思われる広い駐車場が備わっています。 
     
    全体の流れについて

    10時過ぎから参加者が集まりはじめます。エントランスでは予約リストと照らし合わせ、席への案内が行われます。10時30分、三原院長の挨拶とスタッフの自己紹介から始まり、そこからしばらくはカフェタイム。話し相手のいない参加者がないよう目配りし、スタッフは2人ずつ間に入るよう席に着きます。11時30分から昼食の時間となり、地元企業「桃太郎」のおにぎり販売が行われます。「桃太郎」のおにぎりは個別包装されており、衛生面を考慮した選択でもあるそうです。おにぎりの販売には計算が得意という 認知症のご本人が手伝います。なお計算しやすいよう、ここではすべての種類を150円という同じ価格にしています(多少赤字が出るそうです) 。おにぎりの販売と同時に汁物(この日は豚汁)の配膳も始まります。汁物はカフェの前日にボランティアのみなさ んが別な場所で作って持ち込んでいるそうです。午後は参加者が1階と2階に分かれ、1階は認知症の本人とボランティアによる地域回想法、2階は家族同士のお茶会になります。その間、小会議室では個別相談、エントランス付近では手芸の得意な方がお手玉などを裁縫する「メモリー工房」、さらに本人・家族だけでなく専門職でもプロによるマッサージを受けることができるブースが麻雀室 に作られるなど、複数の取り組みが同時進行します。13時15分ごろからは、2階で行われていた家族のお茶会は「もの忘れ大学」 というミニ講義に移行します。2019 年1月は地元調剤薬局の薬剤師が講師を担当しました。同じ頃、1階では回想法が終わり、再 びカフェタイムとなります。13時40分過ぎには再び全員が1階ホールに集まり、おやつ(今回はぜんざい)が配膳され、次回の案内など連絡事項の伝達があり、14時に終了となります。 
     
    特徴

    医療・介護専門職が多く関与するカフェですが、デイサービス的にはならず、むしろ本人・家族が二つに分かれるなど家族会的な特徴を備えていると言えるでしょう。カフェにおいて三原先生は挨拶以外あまり前に出ないようにされており、スタッフのみなさんが巧みに責任を分掌(テーブルごとにリーダー、コ・リーダーを決めている)しながら進行します。それらの役割分担は、カフェ前に行われるミーティングで決められます。たとえ初回参加の見学者でも、適性を見込まれれば役割を任されるようです。メモリーカフェ日永の事前ミーティングは非常に特徴的で、参加者の生活履歴や家族状況など細かな情報を30名ほどのスタッフ全員で共有します。それはまさに「作戦会議」と言えるもので、このスピード感あるミーティングを通じ、カフェスタッフの意識向上も 図られていると感じました。毎回、カフェの後には「ごちゃまぜ会議」という振り返りも行われ、当日の様子についてしっかりと 情報共有を行います。メモリーカフェ日永を支えるスタッフの練度は、この二つのミーティングによって高め続けられているといえるでしょう。参加者の満足度は非常に高く、すぐに次回予約が一杯になってしまうため、本人・家族からは開催日を増やしてほ しいという声が出ていました。しかしマンパワーの問題もあり開催日増に応じることは難しいと三原先生より説明されており、一方で地域包括担当者は、小さなカフェを増やすことである程度カバーできるようになるのではないかと考えを述べておられました。 

     

    メモリーカフェ日永・2019 年1月会のスケジュール 

     

    三菱ガス化学株式会社研修所の外観 

     

     

    朝の全体あいさつ 

     

     

    ロビーで行われるメモリー工房の看板 

     

     

    家族のお茶会が行われる2階宴会場の様子 

     

     

    おにぎり販売の様子 

     

     

    回想法を指導する作業療法士の佐野佑樹さん 

     

     

    回想法のなかで福笑いを楽しむ参加者 

     

     

    もの忘れ大学で講師を務める薬剤師の川口勝さん  

     

     

    カフェ後の振り返り「ごちゃまぜ会議」の様子 

     

     

    「メモリーカフェ日永」(要予約)

    開催日時:第4木曜、10時30分から14時

    開催場所:四日市市日永三丁目1-49 三菱ガス化学(株)四日市工場 研修所

    参加費:500 円

    連絡先:090-6585-1611(NPO四日市Dサポート) 

     

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